友人が編集に加わっていたとのことでpapyrus購入。巻頭特集はCocco。
編集長のCoccoインタビュー記事は、「この人とは会話がかみ合わない」と既に十分に認識されいるインタビュアー、そこまで理解できるだけ一緒に仕事をしたことがあるインタビュアーにしかできないインタビューだと思います。Coccoのインタビューを全部チェックしているわけではないのですが、ここまでCoccoの露悪的さ投げやりさが出ているのは珍しそう。インタビュアーとしてはどうかと思いますが、結果として出てきた話は興味深く。
つるつるとただ排泄していた糸にひとり縋りふたり縋りいつのまにか大量のひとが縋っているのを、当の本人は「それは蜘蛛の糸であってピアノ線のように強いものではないのに」と眺めていたら、実はピアノ線の強度を持っている糸だったという。本人の自己認識と他人からの認識と要求にギャップがある、歌うことが一番大事でそれを生業にしてしまいそれに他人からビジネス的価値を見出されてしまった、現在進行形の拒食症と自傷癖についての告白と言ってしまえばそれまでですが、理由は本人も言うように色々あるのでしょう。
でも、本当にただ歌いたいだけであればひとりで歌っていれば良いことであって、わざわざ他人の前で歌いビジネスにする必要はないわけで。既に振りほどけないほどに大量の人間が糸の先にぶら下がっているからなのであれば「慈愛に満ちた人だな」と思うし、歌に対する欲が体を大切にすることよりも大事なのであれば「業を持っているだな」と思います。私はCoccoがどういう人かはよく知らないのですが、インタビューの感じではおそらく後者だと思うので、自傷も摂食障害もよほどのことがない限り解決できないことだろうと思います。
フォトリーディング的に文章を読む私としては読みづらいページが結構あったので、とりあえず読んだのはCoccoの特集+少々まで。単に1ページにある文字数が多いせいなのか、それとも特に、紙が大きいせいなのか、文字が小さいせいなのか。とりあえず、1行あたりの文字数が少なすぎる5段組は無理…。
気持ちは汲みたい雑誌です。ボリュームの割には安いですし。宮台真司と高良健吾が良かった。何回か回した半年か1年後の号をもう一度見ようかと思います。
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