2009年5月2日土曜日

「何か今までとは違うぞ」感

昨日、東大/ソニーCSLの暦本さんのブログで見た「オープンシステムサイエンス」という本を買って読み始めたところで、ちょうどIBM・TRL前所長の丸山さんの新しい価値観の世界というエントリーを読みました。
2ヵ所で話されていることはどちらも「何か今までとは違うぞ」感だと思うのですが、どう見るのか、どのように違うのか、どう解決するのか、それぞれで結構違うのだなぁと感じました。もちろん、皆のイメージが一緒になったら皆が一斉にそっちに向かうはずなので、向かっていないということは、もやっとしているということなんだと思います。

オープンシステムサイエンスはまだ1章しか読んでいないのですが、「オープンシステムサイエンス」の対象領域の特徴は
・複雑に関連したサブシステムからなる全体システムである
・問題を生きているまま、実用に供している形で解決する必要がある
の2点であり、問題解決の方法論としては、
・ものごとの基本原理を探求する「分析」(analysis)
・要素から全体を作る「合成」(Synthesis)
・変化に対応させて全体を持続させてゆく「運営」(management)
の3つを統合した新しい方法論が必要であるとのこと。

(しつこいようですが先を読んでいませんが)この本はおそらく、各ソニーCSLの方が、ご自身の研究領域をこの「オープンシステムサイエンス」の対象領域に引当てて、「オープンシステムサイエンス」の対象領域のある部分に対する「自分なりの問題定義と自分なりの解答」を書かれているのではないかと踏んでいます。
読んでから感想書けよ……と思われるでしょうが、集中して頭をごりごり使えるときに読みたい、むしろそうでないと読み切れないようなニオイがするので、読みきるのがいつになるかわからないんですよね……。


ところで、「今までとは違うぞ」感を仰っているのはこの本と丸山さんのブログを拝見する限りはベテランの方が多いかと思います。そもそも若手(世間的に見たら若くないですが社会人的には若手)にはそんなにはっきりと「今まではどうだったか」感がないのですよね。
「今までとは違うぞ」感が出てくる理由は何かというと、大きくは、
・環境が違う (ベテラン、若手ともに現状の条件は同じ)
・本人が違う (ベテラン、若手には平たく言えば経験等に差がある)
だと思います。この2者はなにぶん不可分ではあるのですが「若手の場合、どこまでがどちらなのかを考えながら聞く必要があるのかな」とも思ったりもします。

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